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NAMUGA、カメラモジュールを約10%薄型化する技術を開発
Date of writing 2025 . 05 . 15
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先端カメラモジュール技術を手がける韓国のナムガ(NAMUGA)が、カメラモジュールの厚みを約10%削減できる新技術を開発し、業界の注目を集めている。

 

同社は14日、部品の積層設計を採用した新しいボールガイド方式の手ぶれ補正(OIS)アクチュエーターを開発したと発表した。この技術は「ハイブリッドOIS」と名付けられ、部品を積層構造で配置することで内部空間を最適化し、従来比でモジュール全体の厚みを約10%抑えることに成功したという。

 

アクチュエーターは、レンズを上下左右に動かすための重要部品で、OISとして使用される際には手ぶれ補正機能を担う。ナムガは、OISとオートフォーカス(AF)の駆動系を分離設計することで電磁干渉を最小限に抑えつつ、積層構造により高さの低減も実現したと説明している。

 

さらに、製造工程の簡素化にも成功。平面コイルと駆動チップを一体化することで、従来必要だったコイルの位置合わせや溶接、接着といった工程を省略できるようになった。その結果、材料費も従来型OIS比で10~15%削減可能だという。

 

ナムガはまた、OIS部品だけでなくカメラモジュール全体のスリム化にも注力している。関係者によれば、「従来ホルダー内部に配置していた積層セラミックコンデンサ(MLCC)を外部に移設し、モジュールの厚みを0.3~0.4mm削減する『チップオンボード(CoB)』方式を適用した。また、チップ上に直接モールド処理を施す『モールドオンチップ(MoC)』技術も新たに導入した」としている。

 

近年、スマートフォン業界では“薄型化”のトレンドが加速している。13日にはサムスン電子がスリムモデル「ギャラクシーS25エッジ」を発表し、アップルも今秋に薄型iPhoneを投入するとの見方が強まっている。

スマートフォンの薄型化に伴い、搭載されるカメラにもより小型・軽量化が求められている。ナムガはサムスン電子の主要カメラモジュールサプライヤーとして、ギャラクシースマートフォンへの供給実績を持つ。

 

サムスン電子は昨年12月にも、カメラモジュールの薄型化技術「All Lens on Prism(ALoP)」を紹介した。この技術は従来の折りたたみ型(フォルデッド)カメラの内部構造を水平方向に再配置することで、モジュールの厚みを20%以上削減するものだ。ギャラクシーS25エッジへの搭載が期待されたが、最終的には採用されなかったとみられている。

 

 

出典:電子新聞(ET News)

https://www.etnews.com/20250514000205

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